「たこ焼き器」は食卓に革命を起こしていた 食コミュニケーションを後押しするツールに
このスキレットも、キッチンとダイニングの垣根をなくしたことで人気となったアイテムといえよう。ただ、たこ焼き器とは異なり、スキレットは調理グッズと器の融合の部分が人気の原因だ。
キッチンで調理したまま、ダイニングテーブルに出せば、盛り付けの手間も洗い物の手間も省くことができる。しかし、それは「手抜き」ではない。熱々のままサーブでき、とびきりおいしいからあえて調理したままテーブルに登場させるのだ。何よりおしゃれである。写真に撮ってもSNS上でとにかく映える。
そう、いまどきの人気レシピは、時短・簡便の要素だけではだめなのだ。「おしゃれ」「SNSで映える」ことも必須条件だと断言できる。
調理器具は大切なコミュニケーションツール
クックパッドで年々検索頻度が増加しているキーワードが「おもてなし」だ。女子会だけでなく、おうちに人を招き、ホームパーティをするのが相変わらず人気である。ちなみに前述のたこ焼き器を使ったアヒージョメニューは、2015年、「まっしろ」(TBS系)「恋仲」「オトナ女子」(ともにフジテレビ系)など何度かドラマで、仲間同士でのホームパーティシーンに登場している。
おいしいものを食べながら仲間とコミュニケーションする。仲間とコミュニケーションしたいから、おいしくて盛り上がるメニューを作る。家族のために作ったメニューもSNSに投稿して、友人あるいは匿名のフォロワーと共有し、コミュニケーションを図る。
いまや仲間とのコミュニケーションに「食」は必要不可欠なアイテムとなっている。なぜなら食ほど人と共感できる、共有できるテーマはないからだ。それを表すかのように、インスタグラムでもtwitterでも料理の投稿はどんどん増え続けている。そこでは国の垣根も飛び越えていく。
キッチンとダイニングの境界線をなくすグッズたちは、そうした食のコミュニケーション機能をより強くするアイテムといっても過言ではないのかもしれない。
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