ローソン・マツモトキヨシが強者連合、融合店舗の期待と不安
ドラッグ最大手とコンビニ2位による強者連合が誕生した。
マツモトキヨシホールディングスとローソンは業務提携で合意し、年内にも合弁会社を設立。コンビニ向けPB商品を共同開発し、両者のノウハウを融合した新業態店を展開する。ローソンではマツキヨから既存コンビニに人を受け入れ、医薬品販売も強化。3年間で取り扱いを500店規模に拡大する方針だ。
ローソンの新浪剛史社長は会見で「医薬品の顧客ニーズは非常に高い。何としても実現したかった」と語った。
提携の背景には、6月に施行された改正薬事法がある。薬剤師に加えて新資格として設けた「登録販売者」が一般用医薬品を扱えるようになった。参入障壁は下がったといえるが、受験資格として1年以上の実務経験が必要なため、コンビニが自前で人材を育成するのは難しい。それを見越し、セブン&アイHDでは調剤薬局の最大手と提携。ミニストップもイオングループのドラッグストアと共同出店に乗り出していた。
出方が注目されていたローソンも「単独では困難」(新浪社長)と判断。さまざまな連携を模索し、ドラッグ最大手と手を組んだ。
マツキヨとの提携を機に、ドラッグ販売のノウハウ吸収だけでなく、女性客開拓や化粧品、日用品の品ぞろえ強化も図る。PBの相互供給も行い、売り上げ減に悩む加盟店の収益を引き上げる考えだ。