中国の異民族支配 横山宏章著
中国は漢民族と多くの「少数民族」から構成される多民族国家であり、民族紛争は一貫して国内問題(国内矛盾)だと説明している。元朝も清朝も同じ「中華民族」の王朝支配であり、漢民族が支配することは決して主権の侵害ではない、という解釈に立つ。チベット民族やウイグル民族といった異民族による、漢民族に対する自立運動を分裂主義者の策動ととらえる。「大一統」的な団結が強調されるときに使われる概念は、「大家庭」「国族」あるいは「中華民族」という実体のない創られた理念である。
清朝という異民族支配を漢民族が打倒した辛亥革命で、「中華民国」は誕生した。その研究者が、現代中国の「アキレス腱」の根源を探る。
集英社新書 756円
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