イギリスに「肥満体」が多いのには、ワケがある みなさん、食べ過ぎですから!

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そもそも清涼飲料水や炭酸飲料に税金をかけたところで、肥満が劇的に減るかどうかはあやしい。日本人から見たら、もっと目を向けるべき肥満への道一直線の食習慣がほかにもたくさんあるからだ。

一般的にイギリス人は毎日紅茶を何杯も飲む。その紅茶はもちろんホワイトティー(ミルクティーをこう呼ぶ)のたっぷり砂糖入り。おそらく毎回ティースプーン3杯はザラに入れるだろう。

さらにお茶受けは、ビスケットやチョコレート(ちなみにイギリスを代表するビスケット、ショートブレッドは100gで500キロカロリー)。大人から子供まで大好物のクリスプス(ポテトチップス)にいたっては、巨大スーパーの売り場1ラインを占めるほど種類も豊富なうえ消費量も半端ない。だって、炭酸飲料とクリスプスの黄金コンビはランチの一部なのだから。

スーパーハイカロリーのオンパレード

料理にしても、フィッシュ&チップスは言わずもがなのオールフライ。茶色一色の朝食、イングリッシュ・ブレックファストやパイ&マッシュポテト、ファストフード、ピザなどなど、イギリス人の好きな食べものはどこを切り取ってもスーパーハイカロリーのオンパレードだ。しかも、食べる量がまたびっくりするほど多いのだから、1日の摂取カロリーは、想像するだけで恐ろしい。

ロンドンのような都市部では、シュガーフリーやグルテンフリー食材もたくさん売っているし、ヘルシーフードを提供するレストランだってある。エクササイズ含め、ヘルシーライフに気を使っている人も増えてはきたけど、この国ではまだまだごく少数派。国の焦りや統計とは裏腹に、自分が肥満だと認識している人は少ないように思う。

思っていても、ちょっと小太りかな、程度。ビール片手に好きなものを食べて楽しそうにしているイギリス人の中にいると、太ってもいないのに外見をよく見せるため必死にダイエットして、食べたいものを我慢するのがバカバカしくなっちゃうくらい。ロンドンにいると「なぜ日本人はそんなに痩せているのか」ってよく聞かれるけど、はっきり言いましょう、イギリスのみなさん、食べすぎですから!

天野志穂(あまの しほ)/エディター&ライター。女性ファッション誌の編集者を経て、2013年渡英。ファッションからフードまで、ロンドンの今をミーハーに伝えるべくフリーランスとして活動中

 

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