旭テック子会社倒産の「なぜ」と「これから」--入交昭一郎社長に聞く

旭テック子会社倒産の「なぜ」と「これから」--入交昭一郎社長に聞く

旭テックの北米子会社だったメタルダイン社が5月、連邦破産法11条(チャプター11)を申請、旭テックは前期決算で319億円の出資評価損を計上した。07年、「小が大をのんだ」として話題を呼んだメ社買収は、結局、壮大なゼロに終わった。

なぜメ社は倒産したのか。そして、これからの旭テックはどうなるのか。旭テックの入交昭一郎社長に聞いた。なお、旭テックは買収ファンド、RHJインターナショナル(旧リップルウッド)傘下の企業。入交氏は本田技研工業副社長、セガ社長を務めた後、RHJの創業者、ティム・コリンズ氏に請われ、旭テック入りした。

--メ社はなぜ、チャプター11を申請したのか。

旭テックというより、RHJの判断だった。(メ社の)ピンチの度に議論はしたが、旭テックとしては何も出来ない。(救済する)カネも意思もなかった。そもそも旭テックがメ社を買収する際、日本の銀行団が債務の膨張を懸念し、メ社に関しては旭テックのカネは一切使えない取り決めになっていた。使えるのは、RHJが増資したカネだけ。RHJが旭テックに増資し、その増資のカネをメ社に”スルー”させる仕組みだった。

--メ社は昨年末、65億円で自社の社債(元本387億円)の買い戻しを実行した。

社債買い戻しも、RHJが増資し、そのカネをスルーさせた。買い戻しによってメ社の債務が大幅に軽減した。あの時は「これで行ける」と思ったが、その後、クライスラー、GMのチャプター11が濃厚になった。メ社の売り上げの45%がビッグ3向け。しかも25%がクライスラー向けだ。これでは、もう救えない。

むしろ、(メ社は)もう少し早くチャプター11を申請するのでは、と思っていた。が、DIPファイナンス(更正期間中の融資)のメドが立たなければ、即、清算になってしまう。誰がどのくらいDIPファイナンスを負担するかで揉め、結局、あの時期になった。 

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