韓国が恐れる「チャイワン」で、台湾経済の浮上はなるか

「韓国企業に“チャイワン”の影が忍び寄る」。韓国の経済界、特にIT企業が「チャイワン」という言葉に危機感を募らせている。

韓国側からすれば、チャイワンとは「China + Taiwan」。中国市場でIT産業を中心に中国企業と台湾企業が手を結び、韓国企業のシェアを侵食しているというのだ。

この「チャイワン」という言葉はすでに2007年、韓国を代表する日刊紙「朝鮮日報」が報道。当時は、「台湾で研究開発、中国で製造」という構図を「チャイワン」と称していた。ところが最近になって、同紙が再び「チャイワン」を使用し、中国市場での韓国企業のシェア減退を取り上げ、話題になっている。

08年に台湾で国民党の馬英九(写真)政権が登場、「台湾独立」を主張し中国とは距離を置いていた前の民進党政権とは違い、積極的な中台経済協力を進め始めた。その結果、中国企業が台湾企業の製品を購入して市場に投入するという構図が中国市場で徐々に拡大、同じ中国市場を得意先としているサムスンやLGなど韓国企業が、思わぬ“合従連衡”に戦々恐々としているという内容だ。

たとえば液晶パネル。「朝鮮日報」によれば、08年1~3月期に中国市場での韓国企業のシェアは46.2%。同時期の台湾企業のシェアは35%だった。ところが今年09年1~3月期の場合、韓国企業は29.7%と20%近いシェア減少となる一方で、台湾企業は56.5%とこちらは20%超のシェア拡大となった。そのため、韓国企業では「まだ優位を保っている半導体関連でもチャイワン企業の攻勢を受けるのでは」と韓国側の危機感は日増しに募るばかりだ。

これら韓国発で広まりつつある「チャイワン脅威論」だが、韓国側の反応はやや大げさ、と見る向きもある。台湾企業の中国戦略に詳しい、拓殖大学政経学部の朱炎教授は、台湾の馬英九政権の中台交流が拡大しているのは確かだが、韓国などの他国企業との競争という側面ではなく、中国側の国内事情によるものがまだ大きいと指摘する。 

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