米マクドナルド、「ブランド復権」の解剖学 彼らはデジタルで何を行ったのか?

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復調の兆しを見せはじめた米マクドナルド。日本マクドナルドは今後どうなるのか(写真 :shima-risu / PIXTA)

米マクドナルドが復調の兆し

この記事はデジタルマーケティング戦略に特化したメディア「DIGIDAY[日本版]」(運営:インフォバーン)の提供記事です

2014年11月に過去10年で最低の水準にまで低下した、米マクドナルドのチェーン全体における売上高。それが、2015年秋になって、ようやく復調の兆しを見せはじめた。なお、同社の売上高が増加したのは、実に2013年以来はじめてのことであったという。

たしかに、このV字回復にいたるまでの数年間、全店舗で終日にわたって朝食メニューを提供したり、使用するすべての卵を平飼いのケージフリー鶏卵に切り替えるといった、顧客サービスの改善に向けた同社の施策も、功を奏したと言えるかもしれない。しかし、2015年3月に米マクドナルド社長兼CEOに就任したスティーブ・イースターブルック氏は、同年10月の第3四半期業績発表の席上、もっとフォーカスすべき問題は2つあると述べた。

そのひとつは「ファーストフード、ひいては外食産業におけるマクドナルドのポジショニングを、より現代的で進歩的なハンバーガー企業として再配置すること」。もうひとつは、「同社製品の品質について顧客の認知を高めること」だ。これらはつまり、従来のマクドナルドの業務オペレーションをオーバーホールするほどの大改革が必要であったことを意味している。

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