命の沙汰もカネ次第? がんの重粒子線治療300万円……先進医療の使い勝手



 厚労省は、先進医療の対象となった医療技術は将来的に保険給付の対象とする方向という。そうなると1カ月の医療費負担が一定以上になると頭打ちになる「高額療養費制度」も使えるため、患者負担は最高でも月15万円程度まで軽くなる。ただ、重粒子線治療など高額な医療技術ではそうした動きは見られない。先進医療制度といっても、金持ちでないと使いにくい状況が続きそうだ。

一方、未承認薬に関しては、日本では未承認でも海外で標準治療に使われている品目を中心に、学会や患者団体の要望をピックアップ。会議で検討したうえで、治験による開発を企業に求めていく。未承認薬が「治験扱い」となれば、治験費用以外は健康保険適用になる。治験費用は企業が賄うケースがほとんどのため、患者の負担は大きく減る。

治験を希望する場合は、主治医に相談し、主治医の下で被験者として参加するか、施設を紹介してもらうのが近道だ。開発を担当する企業に直接連絡することもできる。

治験終了後、企業が厚労省に認可を求める期間(1年程度)も、患者から使い続けたいという要求があれば、継続して使うことが可能だ。正式承認されれば3カ月以内に保険収載され、より多くの患者が使用できる。ただ、現時点でも治験を担当する企業がない未承認薬が3品目ある。

先進医療を求める患者には、がんのように治療に残された時間が限られ、海外で発売済みの未承認薬を個人輸入するケースも少なくない。安全性・有効性の考慮は大切だが、保険適用まで時間がかかりすぎると、患者の生命をないがしろにしているとの批判が出てくるかもしれない。


(週刊東洋経済)
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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。