川村隆・日立製作所会長兼社長--総合電機路線とは決別へ、本体への公的資金はない

川村隆・日立製作所会長兼社長--総合電機路線とは決別へ、本体への公的資金はない

--4月20日の就任会見で社会イノベーション事業への傾斜を打ち出しました。これまでの総合電機路線と決別し、軸足を完全に移すという位置づけでしょうか。

位置づけはそうです。ただ、すぐにとはいきません。今、社会イノベーション事業は売上高の50%から60%です。別の事業がいっぱいある。それを一気に、完全に移すというのはなかなかできません。見極めながらということになります。

--社会イノベーション事業は今後の大きな核になるのですね。

そうです。すでに情報システム事業やエレベーター、エスカレーター事業を含む都市ビルディング事業は大きな核になっています。もう一つの柱である電力や鉄道の収益力が戻ってくれば非常にいい形になる。

鉄道(車輌)は英国に出しています。英国は独シーメンスや加ボンバルディアが強い市場だったのですが、信頼性で日立が勝ち取った。第1次納入が終わって、現地にメンテナンス工場もできて第1陣がもうすぐ動き出します。今は英国の第2次の受注活動中で、新幹線タイプやディーゼルハイブリッドの案もある。鉄道は今後、欧州大陸に移っていくと面白い。米国での鉄道強化の政策はまだオバマ大統領の号令だけですが、具体化すればやっていきたい。

--社会イノベーション以外をすぐに完全には移せないということは、時間をかければ完全に移していけるということでしょうか。

社会イノベーション事業を100%にする必要はありません。他の事業をなくすのではなく、変動の大きい事業は圧縮していきたい。

--55%出資する半導体会社ルネサステクノロジをNECエレクトロニクスと統合します。過去にNEC、三菱電機とDRAM事業を統合したエルピーダメモリは、時間をかけて日立グループから離れました。ルネサスもそうなりますか。

(エルピーダとは)まだ研究所などいろいろなつながりがあります。DRAMの研究は、DRAM以外の半導体やもっと広い分野にも相当応用が効くので、バッサリとは切らない。いろいろな技術の根っ子がつながっているのです。

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