新型インフルエンザの世界的流行に冷静な対応を!
北里大学医学部衛生学公衆衛生学 和田耕治
フェーズ5、国内発生はないが……2009年4月30日現在、WHO(世界保健機構)は新型インフルエンザの警戒フェーズを5としている。フェーズ5とは、「かなりの数のヒト−ヒト感染があることの証拠がある」という状態である。
我が国では昨年度に新型インフルエンザ対策を推進したおかげで、体制はある程度できていた。それが、政府の初動の迅速さと、我々が冷静さを保てていることにつながっているかもしれない。
フェーズ5といっても国内発生は今のところ確認されていない。それゆえ、我が国の行動計画では第1段階である。この段階については内閣官房から出された行動計画に示されているため確認しておきたい。
・新型インフルエンザ対策行動計画
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/kettei/090217keikaku.pdf
長期的にみても、国内へのウイルスの流入は避けられないであろう。我々は残念ながら影響をゼロにすることはできないが、影響を可能な限り小さくすることはできる。しかし、それは意識の高いヒトだけがやればいいことではなく、皆が一丸となって立ち向かうことが必要である。
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