あのバス会社が計画していた「幻の埼京線」 大宮~池袋間に存在した鉄道構想の中味

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大宮から池袋を経て大崎までを結ぶ埼京線。かつて大宮~池袋間には国際興業が鉄道を建設する構想を持っていた(写真:ニングル/PIXTA)

「国際興業」のイメージは、一般的には運輸業をメインとした総合商社だろうか。新潟県出身である私の場合、創業者・小佐野賢治の名が真っ先に浮かび、元首相の田中角栄との関連で連想される名前だ。

運輸事業者としての国際興業は、東京北部・埼玉南部の路線バスを運営しているバス会社。山梨交通や十和田観光電鉄など、かつての傘下企業には鉄道路線を運営していた会社もあったが、国際興業が鉄道路線を直接経営したことはない。しかし1960年代初頭には、鉄道の建設を考えていたことがあった。

1964年の東京五輪までに完成

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1961年1月11日付の埼玉新聞は「国際興業いよいよ申請書提出」と題し、同社の鉄道構想を報じている。

京浜東北線の輸送を緩和するため、国際興業(中略)が計画している大宮―池袋間二十三・八キロの地下鉄新設工事は、このほど約一年間の現地調査が終わり、近く運輸大臣に鉄道敷設の申請書が出されるばかりになった(中略)国際興業としては(1964年の)東京オリンピックまでに完成させたい意向で、運輸大臣の許可および東京都内の地下鉄営業権を持っている帝都高速度交通営団との話し合いが解決すれば着工することになる。

記事中の「鉄道敷設の申請書」とは、「地方鉄道免許申請書」のことと思われる。民間企業や地方公共団体などが新たに鉄道を経営しようとする場合、当時は地方鉄道法に基づく地方鉄道免許を申請するか、軌道法に基づく軌道特許を申請する必要があった。軌道法は基本的には路面電車の法律だから、国際興業は地方鉄道免許を申請しようとしていたのだろう。

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