台湾学生運動リーダーが案ずる新政権の進路

結局は国民党のようになってしまう可能性も

――日本など海外から台湾を見ると、やはりTPPなど対外関係をどうしていくのかに関心があります。蔡英文氏も、当選直後に自由経済圏など対外経済を強化していくことに言及しています。TPPについてどう考えていますか。

米国では現在、多くの政治家がTPPに反対している。台湾ではTPPが成立していく過程についてあまり考えていないようだ。われわれはただ、「加入すれば国際社会から認められるようになる」とだけ考え、加入すればどうなるかについての議論が少ないように思える。「加入すれば台湾は保護され、それは国益にかなう」と考えているようだが、はたしてどの程度の国益にかなうのか、しっかりと議論されていないのではないか。

自由貿易の深化・拡大は国益にかなうのか

――ひまわり学生運動のきっかけとなった「サービス貿易協定」、これは中国との自由貿易協定であるECFA(両岸経済枠組み協定)の一部ですが、さらに「物品貿易協定」をどうするかという問題が立ちはだかります。この協定について、どう考えますか。

この協定についての交渉が一時停止されている。民進党は今後、「両岸協議監督条例」の成立を処理し、この協定について交渉するのか。あるいは国民党のように、一方では交渉し、もう一方では成立できるように処理していくのか。

「両岸協議監督条例」は、中国との交渉はその中身や過程を立法院で監督することを内容にしている。われわれの希望としてはもちろん、「両岸協議監督システム」を法制化する前に、両岸関係に関するどのような交渉も合意もしてはいけないという、ひまわり学生運動当時にわれわれと与野党が約束したことが守られることだ。

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