日本株が間もなく「落ち着き」を取り戻す理由 底打ちを示唆するシグナルが出揃いつつある
2016年1月19日、日経平均株価は200日線かい離マイナス12.19%まで下放れしている。また、相場全体の買われすぎや売られすぎを示す騰落レシオは61.64%と、大底圏ともいわれる60%台まで低下している。
さらに、信用評価損益率はマイナス12.59%(2016年1月8日申込時点)まで悪化している。投機筋の投げ売りが加速するなか、戻り売り圧力となる相場のしこりがほぐれつつあるとの見方もできる。
悪材料出尽くしから株価反転も
日経平均株価は大発会から11営業日で1割安となり、上昇日は2営業日にとどまる。19日午前に発表された中国2015年10~12月期国内総生産(GDP)が前年同期比6.8%増と市場予想に沿った結果となり、投資家の警戒感が後退。午後からの上海総合指数は3000ポイントを回復した。
21日は欧州中央銀行(ECB)理事会でドラギ総裁の記者会見が控える。金融政策は現状維持とみられ、経済見通しや追加緩和に対する見方が注目される。来週(25日~29日)には主要企業の2015年4~12月期決算の発表が始まり、26日~27日に米FOMC、28日~29日に日銀金融政策決定会合が控える。
投資主体別売買動向をみると、海外投資家が日本株を大きく売り越すなかで、信託銀行が7週連続で買い越している(計0.8兆円)。140兆円近くの運用資産を誇る年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の国内株式比率が21%台まで低下(2015年9月末)、基本ポートフォリオ25%近くまで国内株式を積み上げる必要がある。
また日銀会合には上場投資信託(ETF)の買い入れ額(年間約3兆円)を増やすとの期待もくすぶる。仮にリバウンドを試した場合、2万0012円(12月1日)→1万6955円(1月18日)の下げ幅に対して3分の1戻しや38.2%戻しとなる1万7900円~1万8100円がメド。日本株はいったん落ち着きを取り戻すとみている。
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