「負けない経営者」が持つ、たった1つの共通点 米国のプロ経営者が明かす危機克服の秘訣

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ただ、企業はそれぞれ異なるし、ある企業にとって最高のCEOが他社で素晴らしいCEOになるとは限らない。自分が創業した会社であれば、従業員を雇ったのも自分だし、企業文化を作り上げたのも自分なのだから、自分以上の創業者がいるはずがないと信じるべきだ。

マーク・ザッカーバーグはトヨタを率いることはできないが、フェイスブックの経営者としては最高だ。自分の会社にとって誰がベストのCEOなのか考えなければいけない。

生まれながらのCEOなどいない

――ベンチャーキャピタリストとしても多くの経営者に会っていると思いますが、まさに「生まれながらの経営者」だな、と思った人はいますか。

さすがに「生まれながらの経営者だ」と思った人物はいない。Airbnb(エアビーアンドビー)の(創業者兼CEO)ブライアン・チェスキーは、CEOとしての資質をかなり兼ね備えていると思うが、それも生まれながらというよりは、会社を立ち上げてから身につけたことが多い。

そもそもCEOとしてやらねばならないことの多くは、人から好かれるようなことではない。たとえば、君が僕の友達だとして君が僕にある話をしてくれるとする。そこで僕が「いやいや、まずその話はつかみが弱いし、結論にもパンチが足りない。とりあえず、明日までにもう一回練り直してくれ。できなればもう友達じゃないから」と言ったらどう思う?つまり、CEOとしてやることの多くは、生まれながら備わっている資質とは関係ないということだ。

たとえば、それぞれの従業員にどこまで圧力をかけて、どこまでやらせることができるのかといったことは、経営者になってから学んでいくしかない。従業員は、心地よくない状況でしか学ぼうとしないが、経営者に反感を持つほど心地悪い状態にすることもできない。そういったことは後から学んでいくものだ。

次ページ経営者にとって「伴侶」の存在とは
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事