ちなみに特定領域のプロでは稼げず、たくさんの部署を経験した結果として仕事に就いたほうが出世する、稼げる、という前提に立たれているようですが、決してその限りではありません。むしろ、特定領域でプロになれない人が、平均よりも稼げるようには決してなりません。ただ単に多くの部署や仕事を経験しているだけで、特定の分野のプロとしての強みが見えないようでは、単なる何でも屋さんです。採用する側から見ると正直、価値はまったくありませんのでご注意ください。
中途採用の場合は特にそうですが、会社が報酬を払う際には、従業員の提供する具体的な価値に対して払います。特定領域のプロとして、どの会社でも通用するスキルや経験を持っていることは、強みにはなっても弱みになることはありません。
誰よりも特定分野において優れており、そのスキルに対して高い報酬を提示する会社がどこかにある以上は、そのような特定分野におけるプロとしてバリバリ稼ぐことは可能です。
そしてE.G.さんの場合は、今後、中途入社の社員としてどこかの会社に勤務されることを想定されているわけですから、その際にもやはりE.G.さんならではの提供価値、つまりE.G.さんの看板となるスキルや経験がまずは問われるのです。
武器や特徴が絶対に必要
そのような武器や特徴がないかぎり、採用の入口段階でつまずきます。現在30前後とのことでまだお若いですが、これがあと数年経ち30も中頃になると、「売り」となる具体的な経験やスキルなしには転職が不可能になります。
少し前から35歳以上の転職が一部で盛り上がっていますが、いずれも特定分野で他者よりも抜きんでたスキルと経験を持つ人のみの市場です。つまり特定分野のプロとして提供できる価値が明確な人、ということです。
反対にいちばん困るのは、いろいろ経験をしてきているけど、どれも中途半端という人です。それこそ一昔前の大企業の中間管理職を目指すのであればそれでよいのでしょうが、E.G.さんが目指されているのは「どこでも通用するプロの仕事人」でしょうからそれでは困るわけです。
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