【中国経済動向】世銀、09年の成長予測を1ポイント引き下げ、追加刺激策の必要性には否定的

世界銀行は18日に発表した「中国経済四半期報告」で、2009年の中国のGDP(国内総生産)成長率予想を6.5%に引き下げた。

前回予測(昨年11月25日に発表)は7.5%としていたが、中国の輸出低迷がさらに深刻になっていることなどを受けて下方修正した。中国の輸出は08年11月からマイナスに転じ、今年1月には前年同月比17.5%減、2月には同25.7%減と急減速した。

世界銀行は今年2月に、09年の世界経済の成長率予測も引き下げている。これを受けて、中国の輸出の予想も前回予測での3.5%増からマイナス6.0%に下方修正された。高成長の牽引役だった輸出の失速を補うため、中国政府は10年までに総額4兆元(約58兆円)の景気刺激策を実行する。報告書を執筆した世銀シニアエコノミストのルイー・カウス氏は「6.5%の成長の4分の3は政府支出によるもの」としている。

3月13日に閉幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、温家宝首相は09年の経済成長目標を「8%前後」とあらためて表明した。経済情勢が厳しさを増していることから中国では、全人代開幕前から4兆元政策への追加策の必要性が取り沙汰されている。これを受け、温首相は全人代閉幕の記者会見で「さらに大きな困難への対策は準備してあり十分な”弾薬”を備蓄してある。いつでも新たな経済刺激策を打つ」とコメントした。

これに関し、世銀中国担当局長のデビッド・ダラー氏は「われわれも8%成長の達成は難しいと思っているが、世界経済の低迷はまだ続く。いま弾丸を撃ちつくすべきではなく、財政出動の余力は温存したほうがいい」との認識を示した。8%成長に必要な財政出動の規模は不明としつつ、「インフラの支出を増加させると、あまりリターンが見込めない案件にも投資することになる。もし情勢がさらに悪化するようなら、社会保障などセーフティネットへの支出を増やすべきだ」という。

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