なぜグーグルは「拡大力」で他を圧倒するのか 最新ニュースから読み解く「攻め」と「守り」

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グーグルがインドでのネット普及を着々と進める狙いとは(写真:ロイター / アフロ)
ここ最近で報道されたグーグル関連の注目ニュースをピックアップ。「すごいグーグル」「やっぱりグーグル」「グーグルの弱点」「グーグルの誤算」の4つのジャンルに分け、解説していく(後半は週刊『夏野総研』ブロマガでご覧くださ)。

 

まずは「すごいグーグル」から。『米グーグル、人工知能ソフトを無償で公開 普及を優先 AI分野で主導権狙う』(日本経済新聞)というニュースがあった。

ここで注目すべきは「無償で公開」というポイントだ。世界中でAIの技術開発が進んでいる今、ソフトを公開せず自社内で開発し独占的にリリースすれば、それだけである程度の利益を見込むことができる。

目先の特許料には固執しない

当記事は週刊『夏野総研』ブロマガの提供記事です

しかし、グーグルはその方法を選ぶことはなかった。その背景にあるのは、グーグルのビジネスモデルの存在だ。グーグルはすでに、インターネットを利用する人が増えれば増えるほど利益が上がる広告をメインにしたビジネスモデルを作り上げている。

そして、AIはインターネットと密接に関わっている存在であるため、AIが普及することは、グーグルのビジネスの規模が増すことを意味するわけだ。Androidを各メーカーに無償で提供する戦略と同じことを、AIでも行う。目先の特許料に固執するのではなく、その先にある“経済圏を拡大するため”に大胆な施策を取れるビジネスモデルは「すごい」ことであるし、そういった戦略を大胆に展開できる考え方や経営判断も称賛に値する。

また、グーグルは、環境問題やエネルギー問題の解決にも取り組んでいる。『Google、再生可能エネルギー買取量を倍増』(マイナビニュース)というニュースがあったが、コンピューター技術が進歩すれば自ずと環境問題に影響が及ぶことを見越し、その解決に向けて積極的な取り組みを行っているのだ。

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