グーグル対アップル「抗争」で割を食うのは?

「アプリ」か「ウェブ」か、それが問題だ

オンラインメディア「アタビスト・マガジン」を運営するエバン・ラトリフ。対立するアップルとグーグルの方針の間で、多くのウェブサイトは板挟みになっている(写真:Benjamin Norman/The New York Times)

アップルは、モバイル機器をアプリでいっぱいにしたいと思っている。一方でグーグルは、ユーザーが何かにつけてウェブを見るような世界を思い描く。対立する両社の方針の間で、ウェブサイトは板挟みになっている。

エバン・ラトリフが運営するオンラインメディアの「アタビスト・マガジン」を見てみよう。ラトリフは最大限の読者を得るためには、すべての作業を2度行わなければならないと感じていた。ウェブのために一度、アプリのためにもう一度だ。しかし、iPhoneユーザーの読者をアプリで獲得しようと努めながら、一方ではウェブサイトを維持してこちらでも読者を得ようとするのは時間がかった。ラトリフによると、あまりにも時間がかかり過ぎた。先月、アタビストはついにアプリを閉鎖し、ウェブだけで発行していくことを決めた。

ラトリフは言う。「読者にアプリをダウンロードしてもらうのは、読者にソーシャルメディアを通じて記事を送るよりも、ずっと大変だった」。アタビストのアプリにもファンがいたので、閉鎖の決定は難しいことだった。また「いったん獲得した読者を手放すのは辛くもあった」。しかし、最後にはアプリの制約があまりにも大きくなっていたという。

すべては本業を強化するため

そもそもインターネットは、簡単かつ費用をかけずに、何十億人ものユーザーにアプローチできる可能性のある場所だった。しかし、アップルがアプリにフォーカスし、グーグルがモバイル・ウェブを推進する中、企業は細分化するオンラインの世界と向き合うようになった。

2社の対立する方針には、両者に共通の背景がある。利益だ。アップルの主な事業は機器を売ることなので、iPhoneが消費者の必需品となるよう、アプリに力を入れる。グーグルは、ユーザーの検索内容に合わせた広告でおカネを稼いでいるので、無料でオープンなウェブを好む。

両社とも非常に大きな企業なので、重複する事業も相当ある。グーグルもアプリを売って稼ぎ、GメールやYouTube(ユーチューブ)といった人気プログラムも持っている。一方でアップルも、広告や検索のビジネスを拡大している。しかし、こうした部分さえも、主要製品の展開と結び付いている。アップルの検索ツールのいくつかは、アップルの機器とアプリを検索するのに使いやすいようになっているし、グーグルがさまざまな方法でアプリの利用を手助けするのも、「オンライン上のあらゆるものを探せるシンプルな検索窓をつくる」というミッションに合った展開だ。

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