就活でも伝統校は有利です。伝統校の卒業生は各方面で活躍しています。就職ガイダンスやOB・OG訪問で卒業生から話を聞けるのは、就活で大きなメリットです。採用する企業側としても、伝統校にどんな学生がいるか把握しているので、優先的に採用する傾向があります。
あなたが挙げた4校のうち龍谷大、京都産業大の2校の共通点は、伝統です。龍谷大国際学部は2015年新設ですが、正しくは国際文化学部の改組です。国際文化学部は1996年設立なので、約20年の実績があるのです。京都産業大外国語学部は、1967年開設。大学開学が1965年ですから、龍谷大以上に伝統校と言えるでしょう。
その点、あなたが挙げた4校のうち、順天堂大国際教養学部、千葉商科大国際教養学部は伝統があるとは言えません。順天堂大は医療の専門大学としては有名ですが、文系学部の設立は国際教養学部が初めて。開設は2015年4月です。
千葉商科大は旧制巣鴨高等商業学校からの伝統がある、ユニークな大学ですし、国際交流にも熱心です。しかし、国際教養学部の開設はこちらも2015年4月です。両校とも龍谷大、京都産業大のような伝統はありません。
日東駒専以下なら受験生が集まりにくい
偏差値で日東駒専・産近甲龍(日本、東洋、駒沢、専修、京都産業、近畿、甲南、龍谷)クラス以上であれば、多少変わった学部であっても、就活で大きな不利を受けることはまずありません。それもあってか、新設学部でも順調に受験生が集まります。
しかし、それより下のクラスの大学だと、学部を新設したところで必ず受験生が集まるわけではないのが実情です。受験生が集まらない、ということは優秀ではない受験生が受験して同級生となる可能性が高くなります。
優秀ではない受験生が入学後、きちんと勉強して伸びていくこともあり得ます。しかし、多くの場合、講義・ゼミが成り立たなくなり、やる気ある学生の意欲も奪ってしまうことがあります。
また、優秀でない受験生は、中退するケースが多い。学生数の減少は大学にとって大問題です。そこで、中退の多い大学では、受験生確保のために教員をも広報要員として、高校訪問に駆り出します。そうなれば、学生は本来なら受けられるはずの教育サービス(学習相談なども含みます)を受けられないことになります。
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