高校生からすれば、ライバルが少ない大学の方が入りやすい、と考えるかもしれません。入試においては確かにその通りです。しかし、先に挙げたような入学後のデメリットを考えれば、実は受験生の多い大学の方がいいのです
あなたに挙げていただいた大学のうち、千葉商科大は大学全体での受験生が少なく、特に人間社会学部は2年連続で定員充足率60%を割っています。そして、国際教養学部も、初年度となる2015年度は定員75人に対して入学者58人と初年度から定員割れになってしまいました。
順天堂大国際教養学部は定員120人に対して、入学者124人とぎりぎり面目を保ちました。が、一般入試の受験者数が291人で合格者144人。倍率が約2倍では、受験生集めに苦戦したとみるほうが自然でしょう。今後、両大学がどう巻き返すか。1期生、2期生が卒業するまでは、どんな学部なのか評価できません。
TOEICスコアが高めの進級要件
あなたは、英語があまり得意ではない、とのこと。国際系学部は大学によっては、英語ができる前提で勉強がどんどん進んでいく、あるいは、進級・卒業要件にTOEICスコアが高めに設定されているところがあります。
それから、国際系学部、特にここ数年新設の大学では、秋田の国際教養大学を意識したかどうかは知りませんが、やたらと留学や海外セミナーを義務付けています。海外留学やセミナーが教育手法として有効であることは私も認めます。しかし、英語が苦手な学生であれば、ある程度の事前学習をする必要があるはずです。
たとえば、近畿大国際学部も1年次後半から1年間の留学を義務付けていますが、こちらは1年次前半で語学学習をしっかりと展開します。近畿大なら偏差値もそこそこで(国際学部は河合塾偏差値で50.0~55.0)、学生も一定のレベルをクリアしていると思われます。
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