シャープはどこで間違えたのか

栄光と挫折の10年

 

一時の成功に酔い味方作りに失敗

好調時の振る舞いがあだになった──というのは言いすぎだろうか。

銀行との関係でも同じ構図が見て取れる。00年代、有利子負債を膨らませたが、高い信用力をバックに直接金融で多くを賄ってきた。直接金融の手段であるコマーシャルペーパーへの依存が今、シャープを苦しめている。銀行首脳のシャープに対する姿勢はどことなくよそよそしい。

高精細と低消費電力を兼ね備えた新型パネル「IGZO液晶」の量産で先行するなど、“頼みの綱”とする中小型液晶パネルでのシャープの技術力は今でもトップクラス。だからこそEMS最大手の鴻海が出資を検討し、世界のアップルもシャープに新製品の部品生産を依頼する。どん底の今、プライドを捨てて再出発すれば、再生への道は開けるはずだ。

シャープの業績予想、会社概要はこちら

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(前野裕香 =週刊東洋経済2012年9月1日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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