リクルート株上場なら、いくらの含み益? 保有各社の皮算用

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リクルート株上場なら、いくらの含み益? 保有各社の皮算用

日本の株式市場が依然冴えない中、市場関係者の間で大きく注目されているIPO(新規株式公開)がある。「リクルートホールディングス」だ(10月1日にリクルートから商号変更予定)。峰岸真澄社長が6月の株主総会で言及した通り、すでにリクルートは、株式上場の準備に入っている。早ければ来2013年度にも実現する可能性が高い。

求人広告から出発したリクルート。かつてバブル期の1988年にリクルート事件が起こり、時の竹下登政権(自民党)は事件の余波で退陣した。が、リクルート自身は、その後も新規事業を次々生み出す。求人情報誌は求人サイト「リクナビ」に変わり、ジャンルも「SUUMO」(住宅情報)、「ゼクシィ」(結婚情報)、「ホットペッパー」(飲食店情報)などに拡げていった。

何より今、市場で注目されているのが、非上場であるリクルート株の“値打ち”だ。そこで東洋経済オンラインでは、12年3月末でリクルート株を保有している企業について、最新の有価証券報告書をもとに調べてみた。詳細は以下の通りだ。

■各社のリクルート株の保有状況

 

 リクルートは92年に創業者の江副浩正氏がダイエーに持ち株を売却。一時ダイエーが3分の1強を握る大株主になったが、00年にリクルートが自社株として買い戻した。その後は安定株主作りのため、順次、取引先などに譲渡していった。印刷会社は情報誌印刷の発注先として、テレビ局や広告代理店はリクルート自身の商品の広告を流す先として、大口の取引がある。

各社の取得時期はまちまちで、1株当たり株価はあくまで最新の持ち株数で割った平均価格である。なお、東京電力は福島原子力発電所事故の巨額賠償に伴い、保有していたリクルート株全株を11年9月までに売却した模様だ(リクルートが自社株買いしたと見られる)。 

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