鴻海の出資条件変更で38年ぶり安値更新のシャープ--「9.9%か、669億円か」2つのシナリオ

鴻海の出資条件変更で38年ぶり安値更新のシャープ--「9.9%か、669億円か」2つのシナリオ

EMS最大手、鴻海精密工業(ホンハイ、台湾)からシャープ本体への出資が遅延している。3月の発表時点ではシャープと鴻海は、鴻海グループ4社がシャープ株9.9%を1株550円で取得し、計669億円を払い込むことで合意していた。払い込みの時期は、堺工場(大阪府堺市)を運営するシャープの子会社「堺ディスプレイプロダクト」への出資(7月に実施済み)と同時期を予定していたが、8月6日時点では実施に至っていない。

払い込みが遅れている理由は、シャープ株が想定以上に低迷していることにある。2012年4~6月期(第1四半期)決算が発表された翌日の8月3日からシャープの株価は下落し続けており、8月6日には一時、1974年以来38年ぶりとなる176円まで下落、181円で取引を終えた。

5日には鴻海の郭台銘董事長が、シャープへの出資条件を見直すことで両社が合意したと表明した。実際、両社は取得価格引き下げの方向で協議を続けている。

考えうるシナリオは2つある。

1つは、当初予定の調達金額669億円を据え置き、1株当たりの取得価格を引き下げるというケースだ。現在の株価に近い水準で取得価格が決定されるとすれば、発行株が当初予定の3倍近く増え、希薄化がさらに進むことになる。出資比率が上がることはシャープにとってマイナスだが、一方で669億円という調達資金は現在のシャープにとって重要だ。

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