「がん哲学外来」の医師が語る”生きる意味” 死ぬときに後悔しないために、やるべきこと

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あとは、「何でも人に譲ること」です。譲るだけ譲ればやることがなくなります。そうすると役割が与えられるんですね。人と比較したり人と競争しているときには、本当の役割は与えられないんです。自分のことばかり考えていても、本当の役割は見えてこない。

今日のことだけを考えて生きる

誰でも将来は不安になります。でも、先のことは考えないこと。そして過去も考えない。今日のことだけを考える。会社で干されたり、窓際になったりして悩む人もいるけれど、給料もらってひまなんて最高じゃない。私なんか、給料もらって干されたら一番いいなあと思いますよ。人と比べて出世街道なんかを思い浮かべるからむなしくなるんです。人生に期待してはだめ。「人生から期待されている」と思わなくっちゃ。

どんな人にも生きている以上は、悩みはあります。私も仕事で嫌なこともあるし、悩みも次々と出てきます。でも、悩みっていうのは、悪いものじゃない。悩みがあれば、忍耐が生まれます。忍耐からは品性が生まれます。品性が出ると、本当の希望が与えられるんですよ。

(文:高嶋ちほ子、写真:酒井一郎)

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『リクナビNEXTジャーナル』編集部

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