上手に就活すれば、「入社しやすい会社」がある 「就職四季報 総合版」の見方・使い方<3>

✎ 1〜 ✎ 75 ✎ 76 ✎ 77 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、すべての企業がESの提出を求めているわけではない。ソフトウェアや卸・小売りといった業種では、ESの提出を求めない企業がある。そうした場合は、「提出なし」と記載されている。

男女比率や平均年齢で職場の雰囲気は異なる

【男女別従業員数、平均年齢、平均勤続年数】には、最初に従業員の合計人数が載っている。子会社を含めた連結ベースではなく、単体ベースの人数だ。『就職四季報』では製造現場などに勤務する現業者を除いた人数を掲載している。

合計人数を見ると、企業規模がわかる。ビジネス経験のない学生は、資本金や売上高を見るだけでは規模感がつかめないのではないか。人数ならば企業規模を実感することができるだろう。

この欄では、男女比率もわかる。男子が多いか、女子が多いによって職場の雰囲気も違う。同性が多い方がいいのか、それとも異性が多い方がいいのか、人によって好みは違うが、この欄の数値から職場の雰囲気をある程度想像することができそうだ。

また、従業員全体の平均年齢と男女別の平均年齢も掲載されている。社員の年齢によっても職場の雰囲気は変わってくる。一般的には平均年齢が低ければ活気があり、高ければ保守的となる傾向があるようだ。

男女の平均勤続年数の違いにも注目していただきたい。男子の平均年齢が高くても、女子の平均年齢が男子よりも大幅に低ければ、女子にとって働きにくい環境であるかもしれないので注意が必要だ。

さらに平均勤続年数も併せて見ていただきたい。平均年齢が高めなのに、勤続年数が少ないとなれば中途入社の従業員が多いことになる。こうした職場は人の出入りが多いので、平均年齢が高めでも活気があるだろう。しかしその一方で、会社への帰属意識があまり高くないことも考えられる。

田宮 寛之 経済ジャーナリスト、東洋経済新報社記者・編集委員

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たみや ひろゆき / Hiroyuki Tamiya

明治大学講師(学部間共通総合講座)、拓殖大学客員教授(商学部・政経学部)。東京都出身。明治大学経営学部卒業後、日経ラジオ社、米国ウィスコンシン州ワパン高校教員を経て1993年東洋経済新報社に入社。企業情報部や金融証券部、名古屋支社で記者として活動した後、『週刊東洋経済』編集部デスクに。2007年、株式雑誌『オール投資』編集長就任。2009年就職・採用・人事情報を配信する「東洋経済HRオンライン」を立ち上げ編集長となる。取材してきた業界は自動車、生保、損保、証券、食品、住宅、百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、外食、化学など。2014年「就職四季報プラスワン」編集長を兼務。2016年から現職

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事