政権交代でも対仏投資の積極誘致は変わらない--アピア対仏投資庁長官に聞く

海外からの直接投資受け入れに積極的なフランス。5月のオランド大統領就任で企業誘致の姿勢に変化はあるのか。ダヴィッド・アピア対仏投資庁長官に聞いた。

--対仏投資庁は3月、日本からフランスへの昨年の直接投資が38件に達し、過去最高となったことを公表しました。

対仏直接投資の件数はアジア諸国でも日本がトップになった。今年に入ってからも日本企業のフランスに対する関心は高い。3月には炭素繊維で世界1位の東レがフランス南西部のラックに新工場の建設を決めた。炭素繊維は航空機向けに需要の著しい伸びが続いている。トヨタ自動車も最近、北米向け小型車「ヤリス(日本名:ヴィッツ)」のフランスでの生産を決定した。今年も日本企業の直接投資は活発だ。一方で、フランス企業による対日直接投資も盛んになっている。

--日本企業がフランスへの進出に積極的なのはなぜですか。

1つはフランス市場全体の構造的な側面によるものだ。フランスは人口が多く、拡大傾向を維持している。背後に控えるEU(欧州連合)の市場も大きな魅力だろう。南欧諸国や地中海を挟んで北アフリカ諸国などをターゲットに入れている企業もあるに違いない。

フランスはインフラが整備され公共サービスも行き届いている。労働力のレベルも高く、教育訓練も充実している。環境、エネルギー、建設、流通などさまざまな産業が発達しており、厚みがあるのも魅力。進出を考える企業にとってはパートナーシップ締結の余地が大きい。

EU各国でも製造業の直接投資受け入れに限れば、フランスがトップだ。昨年は対仏直接投資の件数が全産業ベースで698を記録。このうち、製造業は200件を数える。先進的な企業の多さが日本のメーカーなどを引き付けているようだ。

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