4代目プリウス、好発進を素直に喜べない事情

ほとんどが「走り」を試さずに買っている

日本では人気沸騰、欧米市場で成功できるか真価が問われる(撮影:尾形文繁)

「このグレード(A)の納車は2016年の6月になります」

トヨタ自動車が12月9日に発売した新型「プリウス」。発売から一週間となる12月15日、都心店舗の営業担当者は申し訳なさそうに言った。

新型プリウスの出足は好調だ。9日の発表会までで、事前受注は6万台を突破しており、この時点で注文しても納車まで3~4カ月の納車待ち。特に、歩行者も感知する衝突回避支援システム「トヨタ・セーフティ・センスP(TSSP)」を標準装備した上級グレードの「A」の納期は、4~5カ月としていた。わずか1週間で納期はさらに延びたことになる。

多くの客は試乗をしないで注文

9月にラスベガスで初披露された新型プリウスは、日本でも10月末の東京モーターショーに出展された。試乗したモータージャーナリストの評価も上々で、前評判は極めて高かった(川端由美氏の試乗レポートは「4代目プリウス」乗ってわかった真のスゴさ)。

とはいえ、販売店での発表会は今週末12月19、20日。販売店で試乗会を行うのは年明け以降だ。つまり、顧客の多くは試乗もしないで注文を入れたことになる。

2009年5月発売の先代プリウスの事前受注7.5万台よりは減っている。ただ、当時はエコカー補助というカンフル剤やホンダの「インサイト」というライバルの存在で市場は盛り上がっていた。リーマンショック後で国内景気は今より悪かったため単純比較はできないが、プリウスの人気が根強いことは間違いない。

次ページ受注好調でも気を引き締めるワケ
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