③ 第3チェックポイント:判断
注文を決める時、たとえば何皿頼むか判断の仕方です。
・デキる上司:判断基準を明確に伝えて判断。「この料理をこっちとあっちの10人でシェアしたいけど、何皿くらいですかね?」と聞いて提案してもらい「じゃあ、~皿お願いします!」と判断する。
・デキナイ上司:判断基準を伝えず、知りたい情報だけ聞いて判断。「この料理、大きさどれくらい?」と聞いて「じゃあ、~皿。」と判断する。職場で指示の詳細を判断する様子がわかります。
お客様は神様、職場は上下関係……と考えている上司は、お店の注文態度に表れます。新しい上司を評価したり、どの先輩についていくか判断する時に役立つチェックポイントです。
お店のミスに対してどう対応するか
さて今回のテーマの最後は、デザート代わりにオトコを評価するチェックポイントをもうひとつご紹介します。これは注文時ではないですが、男性のリーダーシップ~オトコの「器」~を評価するお作法です。それはお店がミスをした時。たとえばお気に入りのお店で料理等にミスがあった時の対応です。器の大きいオトコ、小さいオトコ、極小のオトコで対応方法が異なります。
・器の大きいオトコ:お店を育てようとする。お店のためにミスは指摘。謝りに来た料理人さんに、また美味しいものつくってくださいと笑って励ます。
・器の小さいオトコ:怒らないけど後でDisる。ミスは指摘、謝りに来た料理人さんに紳士的に対応するけど、後でお店を否定する発言。
・器の極小なオトコ:その場でクレーム。ミスを指摘、謝りに来た料理人さんに怒りを表現。お詫びにサービスを要求。
その男性がリーダーでメンバーがミスした時、どんな態度をとるかが見えてきます。
オトコは相手より優位に立ちたい生き物。「客」という立場になった時に、相手に尊敬を感じるか優位を感じるかで、オトコの「格」が分かるのかも知れません。歴史上の「オトコ」たちを観察し続けた、ある作家の言葉を最後にご紹介します。
男が自分の技量に自信をもったときの美しさというものは格別なものだが、自らの位階に自信をもった場合は、鼻持ちならなくなる~司馬遼太郎
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タブ タカヒロ
ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし
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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu
東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。
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