中国企業が米国で歓迎されない理由とは

 

 

中国企業の米国進出が増えるにつれ、米国側から歓迎されないという事態に直面することが多くなった。買収や投資案件が暗礁に乗り上げてしまう。それは三つに分けることができる。

(1)安全保障を脅かす

「投資案件に米国の安全保障を脅かす要素があるかどうかにしか注目していない」。米財務省のウォリン副長官は先頃こう語った。外国企業を排斥するのは、もっぱら安全保障が問題になるときという意味だ。

米国は1988年に不公正貿易を解消するため包括的貿易競争法を制定、外国からの投資案件を審査する外国投資委員会を置いた。後に修正条項を追加し、外国企業による米企業の買収が米国の安全保障に影響する場合、投資委員会は審査と拒絶の権利を有すると定めた。

米国が安全保障に関係すると判断しているのは、エネルギーや通信の分野だ。この数年、「米国の安全保障を脅かす」ことを理由に米政府から拒絶された中国企業は多い。

これまでに、中国海洋石油によるユノカル買収、通信機器メーカー華為技術によるスリーコムとツーワイヤー買収、中国西色国際投資によるユージン買収、中国唐山曹妃甸投資とエムコアとの合弁企業設立、鞍山鋼鉄によるスチール・ディベロップメント買収などが阻まれた。

(2)知的財産権侵害、ダンピング・政府補助金

ハイテク分野での主導的地位を守るため、米国はこの分野への外国投資を排除している。ハイテクと知的財産権は、障壁が最もたくさんある分野だ。

 

政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • コロナ後を生き抜く
  • 読んでナットク経済学「キホンのき」
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
東芝vs.モノ言う株主<br>取締役選任案めぐる攻防戦

ガバナンスの強化などを求める「モノ言う株主」から、取締役の選任を要求された東芝。反対表明と同時に、約40%を保有するキオクシアHD( 旧東芝メモリ)株の売却による株主還元方針も発表しました。7月末の株主総会は将来を決める試金石となります。