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CM王者に何が?「『NO BORDER』の頃はよかった」の声も…日清「麻辣湯」CMが"性的すぎる"と炎上で、浮き彫りになった"ズレ"

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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だいぶ古い話になるが、テレビCMで「エロすぎて炎上した」事例としては、12年のグリコ乳業のカップ飲料「ドロリッチ」のCMが知られている。

本CMではグラビアアイドルで結成された「ドロリッチガールズ」がセクシーな衣装で商品を飲用するが、衣装や仕草に加えて、性的なイメージを想起させる表現が批判を浴びた。現在であれば、このようなCMは地上波テレビで放映することは難しいだろう。

「ネットだから」という理由で攻めた表現が許されている側面はあるが、その一方で、「ネットなら何をやってもよいのか?」という疑問も生じる。

「麻辣湯」のCMでは、筋肉を見せながら腰を振るようなダンスを披露している(画像:「日清食品」公式サイトより)

25年に炎上した「赤いきつね」は許されたが…

テレビCMは番組の間に自動的に流れるものであり、企業としては「強制的に視聴させる」性質も持つ。一方でネットの世界では、動画CMが自動再生される場合はあるものの、SNSや動画共有サイトのコンテンツは放っておいても見てもらえるものではない。

当たり障りのない表現では人々の注目を集めることは難しく、ネット上のコンテンツはどうしても「攻めた表現」になりがちだ。「悪名は無名に勝る」というが、少なくともネットの世界では当てはまる考え方である。

SHIROSEさんのファンには好評だった今回のCM(画像:「日清食品」公式サイトより)

日清の堀江さんやアンミカさん起用のCM動画、東洋水産の「赤いきつね」のアニメ動画はいずれも物議を醸したが、大きな話題を集めることには成功した。批判は浴びたものの、販売に致命的なダメージを与えたようには見えない(ネットでは「#不買運動」のハッシュタグが拡散したが)。

これらを「失敗」と評価するメディアもあったが、筆者としてはむしろ成功だったと言ってよいと思う。

ただし、今回の「麻辣湯」の動画CMをこれらの事例と同列に評価することはできない。

「赤いきつね」のケースでは、「叩き過ぎではないか」「そこまで問題があるのか」といった意見が広がり、最終的には「問題はない」という論調に落ち着いた。

実際、アニメで描かれている女性の肌の露出は高くはないし、「性的か否か」という点でも議論が分かれていた。企業側もあえて狙ったわけではなく、意図せず批判的な声が出てしまったというのが実際のようだ。

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