「中国に特化してた店はしんどいと思う」…《インバウンド9割》変化続ける黒門市場で老舗マグロ店が生き残る訳

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「魚丸商店」3代目大将の丸山和久さんと、4代目として修業中の次男丸山慶さん(写真:筆者撮影)
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卸売7割、店頭販売3割、通販1割未満。

昭和10年から黒門市場に店を構えるマグロ専門店「魚丸商店」(以下、魚丸)の事業構成だ。つまり、「市場の店頭だけに依存しない体制を持っている」ということ。その分散があったことで、飲食店への卸売がほぼストップしたコロナ禍、危機を乗り越えられた。

前編:「お好み焼き3000円」とインバウンド価格が批判される黒門で、《マグロ一筋90年》老舗が貫く「まっとうな商売」の信念

きっかけは、百貨店のギフトカタログだった

分散のきっかけは約30年前にはじまった、ギフトカタログへの商品提供だったという。近鉄百貨店、大丸、コープから声がかかり、お歳暮やお中元のギフトカタログにマグロを掲載することになったのだ。

ギフト対応のためには、鮮度を保ったまま配送する仕組みが必要になる。丸山さんはこの時、店頭販売とは別の「配送インフラ」を一から整えた。

当時はまだ、黒門市場に外国人観光客の姿はほとんどなかった頃。店頭と卸売で十分に商売が成り立っていた時代だ。だが振り返れば、このギフト対応こそが、後の通販事業の土台になった。

丸山さん自ら長包丁を握り、各部位が最もおいしく味わえるようカットする(写真:筆者撮影)
次ページ冷凍マグロの解凍法などもホームページ内のコラムに掲載
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