なぜ旅をしながら稼げるのか…流行語大賞候補にもなった「おてつたび」のビジネスモデル
立ちふさがった「現実」をどう乗り越えたか?
こうして、おてつたびを使って地域で働く人は増えてきたものの、地方では移動手段が限られ、交通費負担の大きさや、宿泊場所の確保が難しいなど物理的ハードルも多かった。また、受け入れ側の農家や宿泊業者の中にはITツールの使い方に不安を感じている人も多く、新しいサービスを活用しにくいという状況があった。このような現実が結果的に、地域全体の受け入れ体制を狭めていたのである。
だが、そのような現実的問題を乗り越えるべくとった「対応」と、行動による「結果」はこうだった。
対応:自治体や民間企業と連携し、参加と受け入れを支える
移動や宿泊、ITの活用に関する地域側の課題に対し、おてつたびは、自治体や企業と連携しながら一つひとつ壁を乗り越えようと動いた。すると、交通費や手数料の一部を補助する自治体も現れ、高齢の事業者に対しては導入支援を行うなど、地域がサービスを使いやすくする体制が整えられた。また、民間企業とも連携し、移動手段や体験機会の提供も進められることで、参加者と受け入れ先の接点が生まれやすくなっていった。
結果:一度きりでは終わらず、地域との関係が育った
おてつたびで地域と関わった人の約6割が、その後も何らかの形でその地域との関係を続けていて、訪れた土地を再び訪問したり、特産品を継続的に購入したり、中には移住する人も出てきている。旅や仕事をきっかけにしたつながりが、地域の応援者を増やす形で広がって、短期の人手支援にとどまらず、地域と人との新しい関係性を育てる仕組みとして定着しはじめたのだ。ここに、「おてつたび」というビジネスモデルの先進性が見て取れるのである。
●2025年時点のビジネスモデル
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