グリー、「E3大型出展」の狙い 開発会社の参入を促し、多様なゲームを展開へ

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そもそもソーシャルゲームの開発期間は、4~6カ月。タイトルを投入した後も、改良を続けるモデルのため、発売までに年単位で開発する家庭用ゲーム機と比べ、当初の開発期間は断然、短い。また、今後も技術進歩によっても、従来並みの開発期間で、高性能なゲーム開発を進めることができるだろう。

--国内ではテレビCMを中心に年間200億円程度の広告宣伝費を投下している。海外でのプロモーションはどのように行っていくのか。

日本のようにどんどんテレビCMを流すといった手法は採らない。海外ではウェブベースの広告宣伝が中心になるだろう。E3のようなイベントへの出展も、積極的に進めていきたい。

--海外の人員数はどういった状況か。

現時点で、米国は約400人超いる。これはモバイル向けシミュレーションRPGを得意とするFunzioを5月に買収して膨らんだ。ロンドン、中国、韓国ではすでに現地採用を始めている。将来的な人員計画については、まだ正確には言える段階にない。

--E3の出展を含めて海外展開に積極的だが、海外部門の数値面の情報開示について、投資家からは不満の声が聞かれる。

海外の収益開示は、検討すべき事項だと思っている。12年6月期決算のタイミングで何らかの開示をする可能性はある。もう少し待ってほしい。国内事業でのMAU(=マンスリー・アクティブ・ユーザー、総会員のうち月間どれだけの利用があるかを示す指標)や、課金率についても同様だ。

--今回、ライバルのディー・エヌ・エー(DeNA)がE3に出展していない。

説明しにくいが、DeNAとは戦略が違うということだろう。それ以上のことは申し上げられない。

 

 

■ブース内には無料のドリンクスペースを設置し、来場を促した。業界関係者からは「相当カネをかけていて、びっくりした」との声も聞かれた。
二階堂 遼馬 東洋経済 記者

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にかいどう りょうま / Ryoma Nikaido

解説部記者。米国を中心にマクロの政治・経済をカバー。2008年東洋経済新報社入社。化学、外食、ネット業界担当記者と週刊東洋経済編集部を経て現職。週刊東洋経済編集部では産業特集を中心に担当。

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