グリー、「E3大型出展」の狙い

開発会社の参入を促し、多様なゲームを展開へ

 

--海外ではフェイスブックがソーシャルゲームのプラットフォームとして先行している。グリーの強みは何か。

1つは、豊富な会員数だ。OpenFeint社の買収により、12年3月末時点でグループ全体の会員数は2億3481万人に到達した。月間利用者9億人を超えるフェイスブックには及ばないが、当社も10億人が利用するサービス作りを標榜している。SAPにとっては、それだけのユーザーにリーチできることが、大きな魅力となる。

開発ノウハウにも一日の長がある。「釣り★スタ」を07年5月に公開して以来、どのようなゲームが好まれるか経験を積んできた。国内でもサイバーエージェントが「Ameba」プラットフォームをオープン化するなど競争環境が激化しているが、この2点が強みとなり、優位性を保つことは可能だ。

--日本では景品表示法に抵触するとして、コンプガチャが問題になっている。

出展タイトルの中に、コンプガチャを含んだものはない。課金のあり方については国ごとに法制度や文化的な違いもあり、それに則った形で海外展開を進めたい。そうした中、今後はガチャに偏らないゲームのコレクション、つまり多様性を増やしていくことが重要だと考えている。

たとえば今回展示している「Wacky Motors」は、端末を左右に揺らすことでハンドル操作ができるレースゲームだ。ゲームを進めていくうえで、アイテムを有料で購入するという点は従来タイトルと同様だが、ガチャで課金を促す仕組みではない。

追い風となるのは、スマホの高機能化だ。すでにスマホのCPUは、ソニーの携帯ゲーム機「PS Vita」の性能に匹敵しており、ハードウェアとしての進化が著しい。従来のゲームよりもグラフィック性などを向上し、ゲームの幅を広げることで、海外のユーザーを獲得していきたい。

--そうなると、開発費がかさむのでは。

1タイトル当たり数千万円を超えるような、これまでにない規模の開発費がかかってくる。ウェブの新仕様「HTML5」を導入するとなればさらに増える。ただ、ゲームジャンルの厚みを増すことで、すぐに開発費が増加するわけではない。また、日本を含め全世界に9つの拠点があるため、これらを有効に生かすことで抑えられると見ている。

 

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