「G-SHOCK」が10分の1サイズに カシオの『指につける時計』が成熟市場に開けた"意外すぎる風穴"

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「当社は“ゼロから1を生み出す”のが得意で、好奇心も旺盛です。設計とデザインの関係もスムーズで、ユニークな提案は盛り上がります。『これができない』という否定的な意見よりも、『こうするといいか』『じゃあ考えてみよう』と肯定しながら進めていきます」

過去には時代を彩った「カシオミニ」(パーソナル電卓、72年)や「G-SHOCK」(83年)、「QV-10」(液晶デジカメ、95年)などを生み出してきた。

「ちなみに指輪サイズでは、創業者の樫尾忠雄が46年に発明した『指輪パイプ』があります。戦後の物資不足の時代に指輪にタバコを挟んで最後まで吸える商品として大ヒットし、当社の原点となりました。研修などで何度も紹介され、社員は共有しています」

「カプセルトイ」人気が開発魂に火をつけた

23年4月から開発が始まり、24年12月に最初の指時計「CRW-001」(リング)が発売された。同社の時計事業50周年に間に合ったが、製作期間は1年8カ月。指輪サイズの精密機械としては異例のスピードだ。なぜこんな短期間で完成したのか。

「これまで培った時計技術や精密機械技術の知見もありましたが、開発陣の熱意を後押ししたものがもう1つあります。23年7月に発売されたカプセルトイ(ガチャガチャの『CASIOウオッチリングコレクション』)の大ヒットです。時計機能はない玩具ですが、発売前から反響があり、発売されると完売が相次ぎました」

「おもちゃではなく本物が欲しい」という声もSNSに上がったという。ミニサイズ時計の市場性もわかり、開発のスピード感もさらに高まった。

G-SHOCK nano
驚きの精巧な作り(撮影:梅谷秀司)
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