業界大再編時代の「次の一手」を読むヒント。日本企業が関わったM&Aは件数も金額も過去最高

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まず導入期は新しい技術やサービスが登場し、市場が発達し始める初期段階。各プレーヤーの間で明確な優劣が決まっているわけではない。大規模なM&Aはまれだ。

成長期は市場が右肩上がりで拡大していくタイミング。中堅企業同士の経営統合や競合他社の買収など、規模拡大を企図した動きが目立つようになる。

次に成熟期に入ると成長が鈍化してくる分、競合を吸収して効率化を図ったり、新しい収益源を得たりする目的のM&Aが活発化。大手同士による大規模な合併も起きやすくなる。

飽和期には大手企業による寡占化が進む。成長余地が限られるため、海外展開や異業種への進出が加速する一方、事業撤退などの動きも増える。生き残りを懸けた経営判断が求められるフェーズだ。

寡占度や成長性で分類

18業界の分類に当たっては、M&A仲介の老舗であるレコフの協力の下、業界内の企業数や寡占度、市場規模、成長性などを勘案して総合的に判断した。

例えば、ドラッグストア業界は激しい出店競争の結果、店舗数が飽和状態。上位10社の市場シェアが7割と寡占度が高く、大手同士の経営統合が起きるなど本格的な再編期を迎えていることを加味し、成熟期に分類した。

自動車は自動運転や電動化といった成長期のような側面を持つものの、日系8社が国内シェアの9割を占め、市場も停滞していることから飽和期に分類した。

各フェーズには定量的な定義が存在せず、一般的な「成長期」「飽和期」等の分類とは一致しない場合もあることには注意が必要だ。

ただ、自分が働いていたり、投資を検討したりしている業界がどの段階に位置するのかを大まかに把握し、業界の行方を見通すうえで十分に役立つフレームワークだ。各自の意思決定に生かしてほしい。

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岸本 桂司 東洋経済 記者

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きしもと けいじ / Keiji Kishimoto

全国紙勤務を経て、2018年1月に東洋経済新報社入社。自動車や百貨店、アパレルなどの業界担当記者を経て、2023年4月から編集局証券部。「会社四季報 業界地図」編集部、外食業界担当などを兼務。趣味はサッカー観戦、フットサル、読書、映画鑑賞。

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