「高市首相の"見た目戦略"が成功」「中道はビジュアルも失敗した」 自民党圧勝《有権者の決め手は"見た目"》だった? その驚く中身と根拠
拓殖大学の浅野正彦教授らが研究した「笑顔の効果」も興味深い。
1996〜2024年の衆議院選挙に出馬した、約1万人の候補者の顔写真を分析。選挙公報と選挙ポスターに掲載された顔写真を、専用の解析ソフトやデバイスを用いて定量化した。笑顔度を「最小値0(真顔)、最大値1(満面の笑み)」として測定。
2024年の選挙ポスターを分析した結果、笑顔の女性候補は、真顔の女性候補と比べて11.45ポイント、笑顔の男性候補は真顔の男性候補と比べて2.37ポイント、それぞれ得票率が高かった。
選挙管理委員会が配布した過去の選挙公報に掲載されている画像を基にした分析を含めても、男性よりも女性の候補者が笑っていた場合のほうが得票率が高くなる傾向があった。
特に女性候補にとって、笑顔は圧倒的な武器となる。11.45ポイントという差は、多くの選挙区で当落を決定づける数字だ。
「超短期決戦」がさらなる“見た目選挙”を加速
今回の衆院選には、もう一つ重要な要素がある。戦後最短という、解散から投開票まで16日間だったという選挙期間だ。
21年、24年の直近2回の衆院選も短期決戦だったが、それでもそれぞれ17日、18日。今回の「超短期決戦」が、見た目の影響を劇的に増幅させた可能性がある。
心理学の研究によれば、時間がないほど、人は「直感」「第一印象」に頼る。
期間が長くなれば、有権者は候補者の政策を読み込み、討論番組を見て、過去の実績を調べ、友人・家族と議論するゆとりがある。本質的判断をする余地がある。
しかし、わずか16日間では状況が一変する。じっくり比較検討する時間がない。結果、「ポスターの顔」「テレビで見た印象」で判断するしかない。
つまり、史上最短の選挙期間は、有権者を「システム1(速い思考)モード」に追い込んだのである。脳科学が示す「0.1秒の判断」が、極限まで純化された選挙となった。


















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