「競技一本の人生でいいのだろうか」——大学入試、スポーツ少女が下した決断。偏差値やブランド力より大事にしたもの

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出願したのは、当初の予定の通り、中堅国立大学とMARCHの一大学のみ。2つの大学しか受けないため、スケジュール管理やホテルの手配も楽だった。現役合格を狙う場合、浪人を避けるため、いくつもの出願をする家庭が多い中、2つの大学しか受けないことに母親として不安はなかったのだろうか。

「不安な気持ちはなかったです。わが家には、浪人という選択肢がなかったんです。たとえ大学に受からなくても、その先でよりよい別の道を目指して進むことができること、そして、それはまた素晴らしいチャンスなんだと捉えていました。

一般的に不合格=ネガティブと考えられがちですが、合格できなかったとしても、これは新たなチャンスが得られることなんだと、ポジティブに考えるようにしました。だから、受験期に家がピリピリした雰囲気になることもなかったです」(母親)

運命の合格発表は

こうして迎えた試験日。

「行ってらっしゃい」

母親は「頑張れ」などの言葉はかけず、普段通りの様子で送り出した。第一志望の二次試験、亜矢子さんはやりきったという表情で戻ってきた。

先に合格発表の日を迎えたのはMARCHの大学。こちらは届かず、不合格。残すは、国立大学の合格発表のみだった。親子で合格ページを開く。

「あった!お母さん、あったよ!」

と喜ぶ亜矢子さん。

母親も一緒に合格を喜んだ。

学校の先生からも難しいと言われていた一般入試での合格。その予想を超えて、亜矢子さんはしっかりと自身で立てた目標を達成した。

冷たい冬の空気の中で見つけた「合格」の二文字は、これまで手にしてきたどの賞状とも違う。勉強を頑張り、未来を切り拓いた者だけが味わえる、格別な輝きを放っていた。

【あわせて読む↓】
「苦手な勉強を克服する」と決めた元サッカー少年、「偏差値40からの大学一般入試」挑戦、その結末〜長かった合格発表までの日々を振り返る
宮本 さおり フリーランス記者

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みやもと さおり / Saori Miyamoto

地方紙記者を経てフリーランス記者に。2児の母として「教育」や「女性の働き方」をテーマに取材・執筆活動を行っている。2019年、親子のための中等教育研究所を設立。

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