あったか半纏「この品質で5984円、普通のアパレルでは無理?」…輸入衣類が98.5%の時代に"布から日本製"を貫く《久留米はんてん》工場"産地の底力

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半纏を購入するのは60代以上の方が圧倒的に多い。また、40~50代の方が高齢の両親にプレゼントするケースも多く、ネットショップでは、注文者と届け先の住所が違うことも少なくない。桑野さんは「ご年配の方だけではなく、もっと若い層にも半纏を着てほしい」と考えている。

「20~30代とまではいかなくても、40~50代のお客様に着ていただければ。今の若い方はシンプルなものを好む傾向があるので、当社も今後はもっとシンプルな半纏を増やしていきたいです。デザイン面では、外出できるようなデザインで製作することも検討しています」

また、「綿の郷」は海外にも半纏を輸出している。アメリカのブランドからのOEM生産もある。たしかに海外には寒い国もたくさんあるし、住宅の断熱性能や暖房によっては、室内が寒い地域も多いだろう。実際、筆者は冬のメキシコの安宿でとても寒い思いをしたことがある。しかし、海外ではニットやフリースが主流で、室内で綿入りの防寒着を着ているイメージはあまりない。海外でも、「家での時間をより暖かく快適に過ごしたい」という需要は高いのではないだろうか。

「日本製」の良さを実感してほしい

「昔は、国内で半纏を作って売っている会社はたくさんありましたが、今はほとんどありません。品質が良い半纏を実直に作り続けた会社だけが残っている印象です。実際に長く半纏を使って、日本製だからこそ実現できる暖かさと軽さ、持ちの良さを実感してもらいたいですね」

筆者は40代前半だが、同世代で半纏を着ている人を見たことがない。軽くて暖かくて、冬のおうち時間が快適になる半纏。しかもかわいいし、着ていて気持ちがほっこりする。おじいちゃんやおばあちゃんが着ているイメージが強い半纏だが、もっと幅広い世代の人にはやることを願っている。

【前編も読む】「半纏って本当に暖かいの?」実物を見たことがなかった私が《5984円の久留米はんてん》を買ってみたら、冬の暮らしが思いのほか変わった
吉玉 サキ ライター、エッセイスト

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よしだま さき / Saki Yoshidama

北アルプスの山小屋で10年間働いた後、2018年からライターとして活動。エッセイ、インタビュー、施設取材、体験記事など幅広く執筆。著書に『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』『方向音痴って、なおるんですか?(交通新聞社)』がある。

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