【ミラノ・コルティナ五輪】開催前には「全然盛り上がってないよねー」と言って盛り上がった…イタリア現地のリアル
オリンピックが盛り上がらない、もう1つの理由に「イタリア人はやきもち焼き」ということと関係があるのではないかと、私は疑っている。
「イタリア料理というものはない。イタリア各州の伝統料理があるだけだ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
1861年にイタリア王国として統一される以前のイタリアは、たくさんの小国が分裂して、群雄割拠していた。オーストリア帝国支配下のロンゴバルド=ヴェネト王国(現在のミラノを州都とするロンバルディア州とベネチアのヴェネト州)、フィレンツェを中心とするトスカーナ大公国、モデナ公国、パルマ公国などなどだ。
自分の土地の料理を愛しているイタリア人
それらが統一されて、イタリアという国になって150年以上経った今も、イタリア人はとても保守的で自分の土地の料理をことのほか愛しているので、他の州の食べ物には見向きもしない。だからイタリアの食を語るなら、イタリア料理、と言ってはダメだ、という話だ。
ほんの数年前、ミラノ人が「バーニャカウダって食べたことないわ」と言っているのを聞いて、驚いたことがある。日本で大流行して、日本の人ならみんなが知っているピエモンテの名物料理、バーニャカウダだ。ミラノのあるロンバルディア州と、バーニャカウダのピエモンテ州は、お隣の州であるにもかかわらずだ。
そんなイタリア人たちが、自分の地元以外の場所で起こるイベントに興味を示さないのは、当然と言える。まるで別々の国のような、それぞれの州が寄せ集まった国で、文化も習慣も言葉もみんな違う人々だから、まだ始まってもいないオリンピック、しかも自分の住んでいる場所から遠い場所で開催される予定のオリンピックに盛り上がるなんて、難しすぎる話なのだ。
さらに言えば、別の土地が世界から注目を浴びて盛り上がることに、なぜこっちまで協力しなきゃいけないのだ、とでも言わんばかりの反応をする人たちさえいる。
それは06年、またもやトリノオリンピックの時の話だ。イタリアで直近にあったオリンピックでイタリア人はどう行動したか、という例なので、20年も前の話で恐縮だが、どうぞお付き合いください。


















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