【ミラノ・コルティナ五輪】開催前には「全然盛り上がってないよねー」と言って盛り上がった…イタリア現地のリアル
ちなみに06年に開催されたトリノオリンピックの時には、オリンピックに備えて何年か前から市内に地下鉄を開通させるための工事が始まった。が、開会数カ月前に早々と「ダメ、間に合わない。もうできません」と降参の白旗を揚げたから、とても驚いた(そしてオリンピック終了後に開通した)。
同じくトリノオリンピックの時、開催数日前にスケート会場がまだ完成していないという記事が出たのだが、そのタイトルが「ギリシャ人でもできたんだから、俺たちもできる」というものだったから私は爆笑した。やはり開会前日の夜中に何かの施設をギリギリ完成させたという、04年のアテネオリンピックのことを言って、自分達を鼓舞していたというわけだ。
だから、そんなふうに本当にちゃんと始まるかもわからないオリンピックに盛り上がって時間や体力を無駄にするよりも、他に楽しめることはたくさんあるよ、とでもいうように、イタリア人は(開催前には)オリンピックに興味を示さない。
ワールドカップなど世界レベルのスポーツイベントはたくさんあるから、オリンピックも単にその1つとしてしか捉えず、特別視しないように見える。
オリンピックより盛り上がっているカルネバーレ
前述の、今回のオリンピック開催地近くに住む日本人の友人は「オリンピックよりも、もうすぐ始まるカルネバーレのほうが盛り上がってますね!」と笑っていた。カルネバーレとは、英語でいうカーニバル(謝肉祭)のことで、イタリアでは毎年必ず、各地で開催されるキリスト教のお祭りだ。
カーニバルの期間中、イタリア中の子供たちは仮装をして楽しむが、有名なベネチアのカーニバルは、老若男女みんなが華やかな仮装をして盛り上がる。テレビなどで見たことがある人も多いのではないだろうか。
オリンピックがあるコルティナという山岳地方の自治体は、そのベネチアと同じヴェネト州内であるため、みんなカーニバルのほうに気を取られ、オリンピックどころじゃないということらしい。
とても用心深いイタリア人たちは、万が一でも開催が危ぶまれたりしてガッカリさせられる世界的イベントよりも、地元ならではの伝統行事のほうを大切に、そして確実視しているということかもしれない。


















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