そこで、多くの政界関係者が注目しているのが、高市政権にとっての「具体的な政治的勝敗ラインの設定」だ。
大手紙の予測を踏まえれば、①自民党単独で絶対安定多数(261議席)以上、②自民党単独で安定多数(243議席)以上、③自民党単独で過半数(233議席)以上という、3ケースが重要な分岐点となる。
高市首相が「本当の勝利」を収めるライン
まず①の場合、各種予測で「30議席前後」が想定されている日本維新の会と合計すれば、連立与党で300議席に迫る。これに、10議席以上の獲得が予想される参政党や、解散前と同じ28議席前後と予想される国民民主党も加えれば、憲法改正発議に必要な「衆院議席数の3分の2」を超えることになる。だからこそ、ここにきて高市首相は街頭演説などで「憲法改正」を叫ぶ状況となったとみられる。
次に、②の場合は「与党で絶対安定多数となり、すべての常任委員会で委員長をとり、しかも委員数が与党多数となることで、国会運営は高市首相の思うがままになる」(自民党執行部)。そのため、メディアも「高市首相は総裁再選による長期政権への足がかりをつかんだ」などと報じることになりそうだ。
その一方で、③の場合は評価が分かれる可能性が高い。「与党でなんとか絶対安定多数を確保できるが、自民党の議席増は40議席前後で“大勝”とは言いにくい」(選挙アナリスト)ことになり、高市首相への求心力や統率力に陰りが生じる事態も想定されるからだ。
こうした状況も踏まえ、政界関係者の間では「高市首相が『本当に勝った』といえるのは②のケース以上の場合」という見方が広がる。
そこで問題となるのが、「最終盤での自民失速の可能性」(自民党幹部)だ。その最大のポイントは「高市首相の“失言”や“暴挙”の有無になる」との指摘が相次ぐ。


















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