AIで生活が楽になることは何を示すのか?→「深さの経済」の浸透によって、商品・サービス設計は大きく変わっていく

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それに対して、AIの登場は「深さの経済」の重要性を高めつつある。「深さの経済」では、それぞれの顧客といかに多くのインタラクションを重ねるか(フィードバックを得られるか)が競争優位性につながる。

「プレミアムサービスの民主化」が起こる

AI時代における「深さの経済」は、「プレミアムサービスの民主化」をも進めることになっていくだろう。

プレミアムサービスとは何を指すかというと、特定の個人向けにサービスをカスタマイズするビジネスだ。しかし、これは以前から存在している。

富裕層向けのプライベートバンキング、あるいは百貨店の外商のような、顧客1人ずつに寄り添ったサービスで、これはすでに「深さの経済」を実践している例と言えよう。

ではAI時代における「深さの経済」は何が違うのか。

それは「深さの経済」を安価かつ大規模に展開できることで、プレミアムなサービスを誰でも体験できるようになることだ。

それこそが、「プレミアムサービスの民主化」だと考えている

人間のバンカーや外商部員が「深さの経済」を実施する場合、顧客数は絞らざるをえない。

人間1人の時間は有限なので、顧客との接客時間が長いほど対応できる顧客数は少なくなる。

しかしAIであれば、同時に1万人の顧客に対して、「深さの経済」を実施することも可能だ。

実際は同じAIが対応しているにもかかわらず、顧客別の「担当AI」なるものが生まれ、顧客を認識するやいなや、画面上にその担当AIが登場する。

そしてそのAIが、「いらっしゃいませ〇〇様、前回オススメした××はいかがでしたでしょうか」など、さもあなたをお得意様かのように扱ってくれる日も遠い未来ではないだろう。

森 健 野村総合研究所 未来創発センター 未来社会・経済研究室室長

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もり たけし / Takeshi Mori

専門はデジタル・エコノミー、グローバル経営。共著書に『デジタル資本主義』(2019年度大川出版賞)、『2010年のアジア』、『2015年の日本』(いずれも東洋経済新報社)など。

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