「着いて35分でとんぼ返り」 多良間島へ「マイル修行」はなぜこうも炎上したのか そもそも修行とは…?なぜやるの? 北海道では歓迎していた例も

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話題となった「多良間タッチ」の修行がひろがった背景はいくつかある。一つは2024年1月から、JALマイレージバンクの上級会員のルールが大きく変わったことだ。JGC(JALグローバルクラブ)など、上級会員の達成用件として、国内線は1搭乗につき5LSP加算されるというルールになった。長さや金額は問われない以上、短い期間かつ低コストで貯められる路線に人が集中する構造が生まれやすくなっている。

今回は2026年1月13日から那覇-宮古・石垣線、石垣-宮古線でダブルマイルキャンペーンとなったことが拍車をかけた。修行は宮古-多良間だけではなく、宮古-那覇や宮古-石垣と組み合わせて行われることが多いためである。

さらに2026年2月1日から28日までは「JAL Life Status プログラム2周年キャンペーン」と銘打ち、琉球エアーコミューターをふくむJALグループ国内線の搭乗時に1搭乗ごとのポイントが2倍(5ポイントが10ポイント)となるため、修行僧が集中することが予想されている。

JALの対応は早かったが…問題点も

JALも手をこまねいていたわけではない。むしろ対応は早かった。1月26日には、2月12~15日、28日の増便を発表した。とはいえ2026年1月29日時点では2026年2月の宮古発多良間行きのRACは28日中19日で2便とも満席となっている。また、増便は「修行僧」にとって効率がよくなるため、「修行僧」をさらによびこむ可能性がある。

(画像:日本トランスオーシャン航空のプレスリリース)

多良間線に投入されている機材はボンバルディアDHC8-Q400型機カーゴコンビとよばれるもので、機体の後部が貨物室となっているため、定員は50人とかぎられていることも仇となった。多良間空港の滑走路は1500mあるのでより大型の機材も離発着可能だが、そもそもこのキャンペーンが終了する3月以降にはほぼ通常の状態に戻ることが想定され現実的ではない。

多良間空港
多良間空港(写真:Ken Ishima/PIXTA)

上級会員への条件として搭乗回数をなくすという選択肢も影響が大きすぎる。比較的ハードルが低い対策は、次回多良間線を含む離島路線にかぎり、今後はポイントが2倍とするキャンペーンの対象外とすることだろうか。

SNSや動画などの拡散などを背景にして、効率的な修行ルートに人が集中することは今後も避けられない。修行そのものは航空会社のルールに則ったものであり、ネガティブなラベリングはさけたい。とはいえ、キャンペーンのたびに同様の現象が生じるのであれば、マイレージプログラムの一部ルール変更などの解決策が必要なのかもしれない。

橋賀 秀紀 トラベルジャーナリスト

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はしが・ひでき / Hideki Hashiga

東京都出身の50代。早稲田大学卒業。「3日休めれば海外」というルールを定め、ほぼ月1回の頻度で海外旅行に出かける。訪問国は135カ国(2025年3月現在)。

著書に『世界一周航空券バイブル』(イカロス出版)など。『週刊東洋経済』で「サラリーマン弾丸紀行」を連載した。Yahoo!ニュース エキスパート。記事の内容についてのお問い合わせ・取材の依頼などについてはこちらまで。

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