「着いて35分でとんぼ返り」 多良間島へ「マイル修行」はなぜこうも炎上したのか そもそも修行とは…?なぜやるの? 北海道では歓迎していた例も
なお、飛行機は機体の運用効率を高めるために、目的地に到着するとすぐに折り返すことが多い(多良間路線の場合は35分)。このように行きに乗ってきたのと同じ機材にそのまま折り返しで搭乗することをタッチとよぶ。
長くスラングだった「修行僧」が広く認知されるようになったのは、2018年に日本テレビ系のバラエティ番組『沸騰ワード10』で俳優の風間俊介さんが「修行」する姿が報じられるようになってからだろう。
こうした行為は世界中で行われており、英語ではマイレージランとよばれる。
北海道では「修行」を歓迎する例も
「修行」は変わった行為ではあるが、特に人に迷惑をかけるものではないと考えられてきた。修行によって上級会員が増えるとラウンジが混雑することに対して否定的な意見もネット上ではみられるが、そもそも航空会社のルールにしたがって上級会員を獲得している以上、その取得方法をほかの人から批判されるいわれはないだろう。
2018年ごろからヨーロッパを中心に、二酸化炭素を多く排出する飛行機に乗ることをフライトシェイム(飛び恥)と呼ぶようになったが、その観点から修行を批判する人も存在したが、ごく限定的である。
むしろ、修行を歓迎する事例もあった。有名なのは「紋別タッチ」である。
ANAのマイル修行のために羽田からオホーツク紋別空港の便に乗ってすぐに折り返す「修行」が話題になると、2021年から紋別地区のANA総代理店を務める紋別観光振興公社がオホーツク紋別空港で横断幕をかかげたり、往復回数の多い利用者の名前を刻んだプレートを空港ロビーに掲示する「タッチ回数ボード」を設置したりするなどの施策を行った。これにより搭乗者が増加した(施策は2025年3月に終了)ことは、路線維持の観点からは評価されてもいいだろう。
そもそも今回話題となった多良間島への修行もプラスと考えてよいもののはずだった。1月20日の弁護士ドットコムニュースによれば、多良間島の職員が次のように語っている。「新型コロナ禍が明けたころから、いつも顔を見かける4〜5人の乗客が到着してまた帰っていく姿がみられるようになりました」。
定員50名の飛行機で4〜5名であれば、修行僧によって満席になってしまうというよりも、むしろ修行フライトが需要を下支えして、路線維持に貢献した可能性すらある。


















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