「日本とドイツ」労働時間の差は年間264時間。"属人化"を排除してチームを効率的に回す驚きの仕組み
ドイツの職場では、職務内容だけではなく、業務のフロー(流れ)も明確に定められています。これは、前項で見た「誰が、何をやるのか」だけではなく、「いつ、どうやるか」までチーム全体が理解できるようにするためです。
日本の職場では、各々の経験に基づく“阿吽の呼吸”で業務が進むこともありますが、これでは担当者が代わった際に混乱を招きやすく、業務がまさに属人化してしまいます。これを明文化することで、プレイングマネージャーの負担は軽減していきます。
また、業務プロセスを客観的に理解し、改善していくことで、個人の市場価値を高め、社外でも通用する「ポータブルスキル」の習得にもつながります。
このステップによって、長期休暇の取得を可能とする「バックアップシステム」の基礎がさらに築かれることになります。
4ステップで業務プロセスを分解
日本やドイツを含む世界各国で取り入れられている、「ISO9001」という国際規格があります。これは、品質マネジメントシステムの一環で、業務プロセスを明確に定義し、フローチャートなどの形で文書化することを求めています。
もちろん、ここで「ISO9001」レベルの厳密なフローチャート作成は目指しません。まずは、日本の職場で実践しやすい、より簡単なステップから業務フローの明確化を始め、徐々にステップアップしていくことを目指しましょう。
①「誰が」「何を」「いつ」を書き出す
業務フローを明確化するうえで最も重要なのは、「誰が(Who)」「何を(What)」「いつ(When)」を明確にすることです。
たとえば、見積書を作成するとしましょう。
担当:Aさん
内容:〇〇製品の見積書を作成、顧客へ提出
期日:△月□日
といったシンプルな内容を書き出して、グループやチームでシェアすることから始めましょう。
「そんな単純なこと?」と思われたかもしれません。これぐらいのことは、「口頭で伝えればいいのでは?」と思いますよね。
しかし、業務フローの明文化は、こんな簡単なことから始まるのです。
これだけでも、業務の抜け漏れを防ぎ、責任の所在を明らかにできます。
この責任の明確化が、本来の仕事以外のタスクを巻き取るなど、プレイングマネージャー化しているリーダーから解放される第一歩となります。
②業務の流れを可視化する
次のステップは、業務の流れを可視化し、各タスクの担当者、期日、必要な情報などを文書化することです。これにより、誰でも迷うことなく業務を進められるようになります。
ここでは、簡単な図解を取り入れるといいでしょう。あえてどなたでも、なじみのある「電話応対」の例で単純化してお伝えします。
このようなタスクでは図解の粒度(どれくらい詳細にするか)の調整は簡単ですが、最終的な目標はあらゆるタスクの明文化です。


















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