なぜ民主党「解党構想」は盛り上がらないのか 評価を下げた前原氏と細野氏
そのような状況で、これ以上かき回してほしくないというのが本音だろう。「解党的出直し後の新しい結集には、おおさか維新の会も排除しない」という前原氏には、「とんでもないことだ。兵庫県の民主党は、共産党よりもおおさか維新の会の方が大嫌いだ」と顔をしかめている。
不満を抱いているのは地方だけではない。今回の前原氏や細野氏の行動については疑問を抱く解党支持勢力もある。16日昼に長島昭久元防衛副大臣が都内で開いた「EMPOWER JAPAN! 2015 これが我々の野党再編・政権奪還戦略だ!」では、細野氏と馬淵澄夫元国土交通相が参加。議論を展開している。
長島氏も細野氏の動きに批判的
長島氏は細野氏に勝る民主党解党主義者で知られている。今年6月には櫻井よしこ氏が理事長を務める「国家基本問題研究所」で、「もはや解党的出直ししか道はない」と民主党執行部を猛烈に批判した。
16日のシンポジウムでも、民主党の『権力の暴走を許さない』のキャッチコピーについて「これはポリシーでも理念でも何でもない」と斬り捨てるなど、長島氏はエッジのたった持論を繰り広げている。
ところが長島氏は、今回の細野氏の行動について批判的だというのだ。長島グループのひとりも不信感を述べる。「我々は馬淵グループと細野氏の自誓会との3派で今年8月から勉強会を重ね、解党的出直しについて話し合っていた。そのまとめがほぼできあがり、あとはどのタイミングで発表するかということになっていたが、細野氏がいきなりぶちあげた。ちょうど長島氏が訪中していて、不在の時だ。事前の相談もなくこれはないだろうと思う」。
困惑が拡がっているのは民主党内だけではない。江田氏が所属する維新の党も、突然の「解党構想」に驚いているようだ。
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