「所有権放棄で保健所に持ち込み→殺処分も…」飼い主亡き後の「猫」の深刻すぎる問題 月480円で解決に挑むネコリパブリック
③就労継続支援B型事業として猫カフェを運営するというビジネスモデルだ。障がいのある方の社会参加を支援するいわゆるB型事業である。事業所には自治体から「訓練費給付」が給付される。ニューメディー代表取締役/ネコリパウェルフェア取締役の花山翔氏によると、B型事業としての猫カフェが近年増えているが、保護猫を置いているだけで譲渡を行っていないなど、運営に問題のあるところも多いという。
「B型事業は利用者の社会参加や経済的な自立が本来の目的だ。また障がいのある方にとって猫との触れ合いは癒しになり、心身状況の改善にも役立つ。しかし実情では、利益がなくても給付金が出るため、本気でビジネスを行っていない。支払われているのは平均して月額2万円程度というデータがある」(ニューメディー代表取締役・花山翔氏)
ネコリパウェルフェアでは、ネコリパですでに実績のあるフレンドリーチェーン(ネコリパが展開するフランチャイズの保護猫カフェ事業)の仕組みをB型事業に応用し、猫と人双方が幸せになる形での運用を目指すという。
猫問題の根幹には人の問題がある
以上、ネコリパでは保護猫活動にとどまらず、福祉や医療、地域の問題に包括的に取り組んでいる。それはなぜか。
「猫カフェから始まり、保護猫活動を持続させるためのさまざまな取り組みを行う中で、『猫の問題の根幹には人の問題がある』ことに気づいた」(河瀬氏)
具体的には、高齢者や障がいのある人に何かあって、飼っていた猫が保健所に収容されてしまう、という例が多いのだという。多頭飼育で地域の問題になっている場合もある。
とくに地方において殺処分数が劇的に減らない要因の一つになっていると考えているそうだ。
そこでネコリパでは、数年前からソーシャルビジネスへの取り組みを始めた。岐阜市、飛騨市からスタートしており、岐阜市においては取り組みを始めた21年から殺処分数が大きく減少している。
高齢者、障がいのある人、メンタルに問題を抱える人、そういったいわゆる弱者にこそ、動物との絆や愛情は必要だ。それらの人々が動物と暮らせるよう、サポートのある社会こそ豊かだと言えるだろう。猫を愛する者の一人として、問題意識を持っていきたいと感じた。
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