“切り餅特許戦争”が第2ステージへ 越後が新たに提訴、サトウも反撃に自信満々
ライバルメーカーの社長の陳述書のような、説得力のある証拠を出していないなど、立証活動が稚拙であったり、特許申請に精通しているプロの実務家から見たら「ありえないレベル」のミスがサトウの特許申請にはあり、この申請時のミスが、知財高裁の裁判官に捏造を疑わせる原因となった可能性は極めて高い。
創業以来訴訟は本件が初めてという点に同情の余地がないでもないが、投資家を背負う上場会社としては、法務リスクに対する備えがお粗末だったことは否定できない。
はたしてサトウは汚名をそそげるのか。あるいは汚名をそそぐどころか、ダブル敗訴に至るのか。
地方の中堅企業同士の争いという枠を超え、法務リスクに無頓着な多くの企業経営者への教訓事例としても、そして迅速な進行が最優先される知財訴訟の流れに影響を与えかねない判例としても、「切り餅特許戦争」が持つ意味は大きい。
(ジャーナリスト・伊藤歩 =東洋経済オンライン)
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