実利追求でトランプも一目置くメローニ伊首相のバランス外交が世界で注目を集めるワケ、アジア・インド太平洋地域との関係強化めざす
最近では、アメリカが武力を用いてでもデンマーク領グリーンランドを入手すると発言したトランプ氏に対して、メローニ氏は毎年恒例の新年の記者会見で「アメリカがグリーンランドを領有するために軍事行動に出るという仮説を、私は今でも信じていない」「(そのような選択肢は)誰の利益にもならないばかりか、アメリカの利益にもならない」と主張し、トランプ氏にシグナルを送った。
メローニ氏の人脈は広く、トランプ大統領をはじめ左派リベラルのジョー・バイデン米前大統領、原則論者のフォンデアライエン委員長など、外交に必要な柔軟性がある。
神、家族、祖国
さらにイタリアでメローニ氏は「ローマ郊外の労働者階級地区の貧しい母子家庭で育った苦労人」として知られ、15歳でネオファシスト系の政治活動を始め、持ち前のリーダーシップで「神、家族、祖国」を掲げる保守的な思想の「イタリアの同胞」(FdI)を率いて歴史的な勝利を収め、イタリア初の女性首相となった。
左翼活動家になってもおかしくない労働者階級でウェイトレスをしながら育ったメローニ氏は信仰、家族愛、愛国心に支えられ、保守系のリーダーになった。そのため、人の心に容易に入り込むやさしさと謙虚さで、国内外の人脈を広げていった。
メローニ氏は、少子化の原因が女性たちにあるとして、伝統的家族観を掲げ、代理出産を全面的に禁止する法律などを成立させてきた。「母が中絶をしていたら、今、ここに私はいない」として中絶にも反対している。
彼女は今、トランプ大統領の心を動かすほどの影響力を持つ女性政治家となり、西洋を再び偉大にというビジョンを掲げている。高市氏は果たして、「アジアを偉大な地域にする」というビジョンを持っているだろうか。両者には、そのスケールの大きさと柔軟性、バランスが求められている。
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